そのあと
また怒りにまかせて物を壊してしまいました
床の上で、何かが割れたままになっています。スマホか、皿か、もうきちんと閉まらないドアか。音はもう消えて、投げさせた熱も引いていくところです。片付ける前に、このページを開いています。
一つだけ、何より先に置きます。人のほうへ向かって投げたなら、割れたときに部屋にいた誰かが黙り込んだなら、家の中に怖がっている人がいるなら、読むのをやめて、今日のうちに人と話してください。家の中で怖い思いをしているのが自分のほうなら、下の番号はそちらのためのものでもあります。
先に、いま連絡できるところを置いておきます。家のなかで起きていることが怖いときは、四つ目が先です。
いま危険が迫っている場合は、119番に電話してください。当てはまるかどうかを自分で判断する必要はありません。
よりそいホットライン、0120-279-338。24時間、どんな内容でも受け付けています。岩手・宮城・福島からは0120-279-226。
自殺予防いのちの電話、0570-783-556。毎日10時から22時まで。
家のなかで起きていることが怖いときは、DV相談+、0120-279-889。24時間受け付けています。そちらが先です。
ほかの相談窓口は、支援情報検索サイト shienjoho.go.jp/telsoudan.html にまとまっています。
このページは、物を投げる人がどういう人かを決めません。それは判定で、ここにあるのは記録です。あるのは、これからの十分間にすることと、そのあと、望むなら、どうして物だったのかだけです。
これからの十分間
最初は床です。尖ったものがあるか、小さな子か動物が通る場所か。その分だけ先に片付けます。
残りは、二十分そのままにしておきます。別の場所に座ります。手首に冷たい水を当てます。熱はまだ抜けている途中で、破片の上にかがむと、熱がまた上がります。
[実地課題]
家に誰かいるなら、まだ説明に行きません。要るなら、ドア越しに一言だけ。大丈夫です。二十分は出ません。
今夜、代わりの品を買い直しません。誰にも見られないうちに破片を速く捨てません。どちらも二手目で、二手目のことは下に書いてあります。
二十分たったら、ふつうの速さで掃きます。これからの十分間は、それと、ほうき一本で全部です。
どうして物だったのですか
壊したものは、一秒もかけずに選ばれています。考えてではありません。体が選んでいます。近くにあって、音がして、殴り返してこないもの。部屋を出ていかず、誰にも電話せず、あとでこちらの顔を見ないものでもありました。
だから人ではなく皿でした。並びのどこかが、それでも傷つかない相手を選んでいます。この事実は手元に置いておきます。弁護には使わず、捨てもしません。捕まえる位置を作る場所は、そこです。
物が目的だったのではありません。音が目的でした。熱は、引く前に、何か形に残るものがほしかっただけです。
床の上の破片は、このパターンのなかで朝まで残る唯一の部分です。声は消えます。熱も消えます。皿は消えません。だからこの形が、いちばん目で見られる形で、いちばん言い逃れの効かない形です。
どうして手が止まらなかったのですか
投げるより先に熱が来たからです。胸から腕へ下りて、手が閉じ、その数秒あとに何かが宙にありました。窓はその数秒です。熱のあと、投げる前。並びのなかで、選ぶ余地のある場所はそこだけです。
体のサインは、パターンが始まるときに感じるものです。このファイルでは胸の熱と、腕を引く感じです。手がもう何かを探しているような引きです。捕まえるのはその引きです。手が物に閉じたら、並びはほとんど終わっています。
考えはあとから来ます。理由も、筋道も、相手が言ったことについての一文も、全部、熱のあとに届きます。だから、自分に起きたことのように感じます。起きたのではありません。順番どおりに、自分の中を走ったのです。順番があるものは、順番のどこかで捕まえられます。
明日、何と言いますか
誰かが見ていたか、聞いていたなら、その人には一文です。弁明ではなく、約束でもありません。
[書き換えの型]
ふつうの声で。スマホを投げました。あれはこちらのもので、そちらのせいではありません。目の前で起きたことを、悪かったと思っています。
そこで止まります。でも、はつけません。その前に何があったかの一覧もつけません。
それから約束ではなく計画を。腕に熱が来たら、両手をポケットに入れて部屋を出ます。そうしているのを見たら、取り組んでいる最中だということです。
大したことなかったと言ってもらおうとしません。見張っていてほしいとも頼みません。熱を捕まえるのは、こちらの仕事です。
書き換えは、その別の動きを、手が届きやすくなるまで繰り返すことです。最初の一つが宙に舞ったあとでポケットに手を入れるのは遅いです。それでも一回に数えます。何も動く前にポケットに入っているのが、練習している先です。
罪悪感はどうしますか
罪悪感の一部は、本当のことを指しています。自分のものか、誰かのものが、熱のせいでごみ箱に入りました。その部分は持っておきます。正確で、熱に取り組む理由です。
もう一部は、危険だ、手に負えない、ひどくなっている、と言います。それは判定で、この書庫には判定を綴じる場所がありません。
代わりの品は、ふつうの速さで、買えるときに買います。今夜のうちに、速く、誰かが気づく前に買い直すのは二手目です。記録を秘密に変えてしまい、秘密は、並びが走り続けるために要るものです。
それから、ふつうのことをします。食べます。水を飲みます。眠ります。越えた沸点は体のもので、今夜のことを何時間もなぞっても沸点は上がりません。明日の分が下がります。
今夜は、実際には何ですか
一つの記入です。遅れて綴じられた記入で、記録はそれをふつうに受け入れます。もう一度開かれた失敗ではありません。
ここに恥の欄はなく、罪悪感を綴じる場所もありません。破片はごみ箱に入りました。次に手が何かを探しはじめるときが、手元にある回で、ポケットがその行き先です。
このパターンのファイルは書庫にあります。今夜でなくて構いません。破片は、二十分たってからで足ります。